アディダスの拡張現実販促


"Augmented Reality"、拡張現実という言葉をご存知でしょうか。
上の画像、これはNHKの「電脳コイル」というアニメです。この街には、特殊なメガネをかけると「そこにないはずのものが見える」という仕掛けが施されています。これが、拡張現実です。
似た言葉で、"Virtual Reality"というものがありますが、こちらは「仮想現実」と訳されます。たとえば、テレビゲームがそうです。ちょっと、違いがわかりづらいですね。以下に、Wikiを引用します。

拡張現実(かくちょうげんじつ)とは現実環境にコンピュータを用いて情報を付加提示する技術、および情報を付加提示された環境そのものを示す。英語表記はAugmented Reality 、省略形はAR

バーチャルリアリティ (Virtual Reality) とは、実際の形はしていないか、形は異なるかも知れないが、機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザの感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術およびその体系。

まだちょっとわかりづらい。
要するに、「現実世界に情報を付加する」のがAR「仮想的に世界を作り上げてしまう」のがVRという理解でとりあえずは良いと思います。

今日は、この二つのうち、拡張現実の話題です。
ちょっと前の話になりますが、昨年のTechCrunchで発表されて話題になったiPhoneアプリの「セカイカメラ」を覚えてらっしゃいますでしょうか。

iPhoneカメラであたりを見渡すと、風景に情報が付加された拡張現実を体験できるソフトウェアです。収益モデルは広告で、拡張現実内の好きな場所に広告を表示できるサービスを始めるということ。面白いですね。新しい広告のスタイルだと思います。

やっと本題に入りますが、私が知る限りでは始めて、拡張現実を販促に用いた事例が出てきました。

「サッカーショップ加茂メガエスタディオ茶屋町店」で行なわれている店頭販促で、ケータイにダウンロードしたエンブレムを店頭に設置されたカメラにかざすとTV上で自分のケータイから応援メッセージが溢れ出てくるというものです。
大阪なので、遠くて実際に見に行けないのが残念ですが、「すごい!」という感動を与えてくれそうですよね。直接的に販促に結びつくかはちょっと微妙ですが、客を店舗に固定する力はありそうです。

拡張現実はまだまだ生まれたての技術です。今回の事例はデバイスと場所に縛られすぎているので決して最高にイノベーティブなものというわけではありませんが、こういった事例の積み重ねがいつかブレイクスルーを作り、販促や広告の手法として定着していきます。QRコードがそうであったように。
これからも拡張現実系の話題があったら積極的に拾っていこうと思います。